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2006年8月公演 テネシー・ワルツ 江利チエミ物語

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作品紹介

原作:藤原佑好 「テネシー・ワルツが聴こえる」(長崎出版)
脚本:山川啓介
演出・振付:村田 大
音楽監督:島 健
美術:本江義治
照明:森田 博・青野時彦
出演:島田歌穂  剣 幸  絵麻緒ゆう  下條アトム  弓恵子  他

戦後の復興の槌音とともに明るい歌声が人々を勇気付けた
江利チエミが 美空ひばりが 雪村いづみが

★2005年ミュージカル・ベストテン入賞
島田歌穂「ミュージカル女優部門第1位」(月刊「ミュージカル」選出)

男は一人の作家に語りかけていた。
五年前に亡くなった一人の歌手であり、実の娘であった江利チエミのことを・・・
幼少の頃から進駐軍相手にその歌声が絶賛をあびていたチエミは、最愛の母を突然の
病で亡くした悲しみを乗り越え、14歳にして「テネシー・ワルツ」の爆発的ヒットで
輝かしいデビューを飾る。

その後も様々な洋楽ジャンルを取り上げ、日本人の洋楽曲に対する偏見の壁を打ち壊し
その魅力を知らしめた。

特にジャズシーンにおいては抜群のリズム感と表現力を誇り、「クロっぽさ」では群を
抜いた実力を発揮。

また、同時期に『ひばり』・『いづみ』という生涯の良きライバルと運命的な出会いをとげ、
友情をはぐくんでいくと共に、持ち前の底抜けに明るいキャラクターを活かし、歌ばかり
でなく映画、テレビ、ミュージカルとその活躍の場を広げていった。さらに結婚という節目
をむかえ、幸せの絶頂にあったかに見えたチエミを襲う数奇な運命。

夫との間に出来た子供を生まれる前に失うことに・・・。
そして日々急速に移り変わる激動の時代から一人取り残されるように親族との死別、裏切り、
そして離婚・・・どうしようもない孤独感に苛まれ、様々な不幸に翻弄されながらも、
ただ純粋に歌に生きた歌姫は、それでも決して歌うことを止めなかった。

そう、幾多の試練を乗り越え燦然と輝くステージへ再びチエミは歩き出す。