原作/谷崎潤一郎 脚本/菊田一夫 潤色/堀越真 演出/水谷幹夫
エグゼクティブ・プロデューサー/酒井喜一郎
装置/石井みつる 照明/塚本悟 音楽/橋場清 衣裳/河原彰・宇野善子
効果/呉東彰 振付/西川瑞扇 邦楽/米川裕枝 方言指導/大原穣子
演出補/伏見悦男・東和始
製作 東宝
出演:大空眞弓・山本陽子・紺野美沙子・南野陽子
《あらすじ》
昭和12年大阪上本町・蒔岡家の桜の古木は今年もまた艶やかな花を咲かせた。
かつては豪商と鳴らし徳川時代から続く舟場の木綿問屋「蒔岡商店」も先代主人が
亡くなってからは徐々に没落しつつあった。しかし鶴子を長女とする四姉妹は春は
京都の花見、夏の蛍狩り、秋は箕面の紅葉見物といった四季折々を愛でる昔ながら
の優雅な生活をしていた。
長女鶴子は辰夫を婿養子に迎え格式ある本家の暖簾を守り、次女幸子は計理士の
貞之助を婿に芦屋に分家を構え格式にとらわれず過ごしている。
控えめな三女雪子には幾度となく縁談が持ち込まれるが納得のいかないまま、
婚期を逃していた。万事が積極的な四女妙子は奥畑商店の三男坊啓三郎と駆け落ち
未遂事件を起こし新聞に書きたてられてしまう・・。
迫りくる戦雲の影、四姉妹に降りそそぐ悲しみ。それでも四姉妹が互いに支えあい、
それぞれが織り成していく美しい愛のかたち。