史実を基にした活歴物の代表作『高時(たかとき)』。執権北条高時は、愛犬の死を知って、
権力を以て傲慢な態度を見せる。そんな高時の目に、田楽法師と見えたのは……。烏天狗に翻弄される幻想的な演出が
見どころの新歌舞伎十八番です。
上方歌舞伎の代表作『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』の舞台を大坂から江戸へ移し、
主だった登場人物も男から女に書き換えた傑作です。團七縞のお梶は、恩人を助けるため自らの義母に手をかけ……。
浜町河岸での殺しの場など明治座界隈を舞台に、猿之助が気風の良い芸者お梶を勤める話題作です!
復活通し狂言や古典の新演出、スーパー歌舞伎など三代目猿之助(現猿翁)の創造活動を集大成した
「三代猿之助四十八撰」の作品のひとつで、平成八年に江戸歌舞伎の古式顔見世狂言の復活を掲げ、
約二〇〇年ぶりに復活上演された作品です。
帝の遁世を好機と左大臣高明は、姉の辰夜叉御前を蜘蛛の妖術で蘇生させ、天下をねらう。
立ち向かうのは源氏の大将・源頼光と、家臣の四天王。同じく家臣で独り武者と呼ばれる平井保昌の弟・保輔は、
袴垂の安と名を変え市井に無頼の日々を送っていた―。
辰夜叉、保輔、そして平将門の遺児・良門と小女郎狐の精を猿之助が演じ、死者の蘇生・二度の宙乗り・早替り・
だんまり・六方・舞踊的な土蜘蛛退治・大立廻りと見せ場の連続を、セリ上げ・屋台崩しなどの大道具も含め
“究極のスペクタクル”としてご覧に入れます。